東名厚木病院

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第3回糖尿病教室のご報告(前編)

2018年12月12日

11/17に開催した糖尿病教室についてご報告いたします。週末の行楽日和でしたが50名を超える方が足を運んでくださいました。糖尿病チーム一同大変嬉しく思うと同時に、皆さまが熱心にメモをとる姿に身が引き締まる思いが致しました。

今回はテーマを『高齢社会と糖尿病』として、ご高齢糖尿病患者さんにとって注意が必要な低血糖や筋肉量・筋力低下(サルコペニア)への対策や、認知・身体機能が低下しても切れ目なく治療を続けるためのサービスについてお話ししました。

第1部ではご高齢糖尿病患者さんの日常を寸劇でご覧いただき、特にご注意いただきたいポイントについて○×クイズを交えながら、糖尿病・代謝内科 佐々木医師が解説しました。クイズの設問は右記の通りです。よろしければ皆さま考えてみてください。意外と難しいですよ。

(答えは最後に掲載いたします)

 

次に、超高齢社会への突入とともに問題となっているサルコペニアについて整形外科 中医師が解説しました。サルコペニアとは、加齢や疾患により筋肉量や筋力が減ることを言い、これまでできたことができなくなり、生活の質低下につながる状態で、生活習慣の改善や糖尿病の管理によって予防も可能なことから注目されています。サルコペニアが疑われる場合とは、青信号のうちに横断歩道を渡り切れないような歩行速度の低下や、握力が女性 18kg未満、男性 26kg未満に低下する場合があります。早期発見には「指輪っかテスト」が有用で、ふくらはぎと両手の指輪っかの間に隙間ができる場合には生活習慣を改める必要があるでしょう。

 

さて、お待たせしました。○×クイズの答えは…すべて×です!正答率が低かったのは⑤の「低血糖は症状が出ないほうがよい?」でした。冷や汗、動悸、手のふるえなどの低血糖症状が出ない場合、ブドウ糖を飲むなどの対処ができないまま、いきなり昏睡に陥ることがあり、実はとても怖いことなのです。このように血糖値が低くても症状がない場合、治療の見直しなど対策が必要ですので必ず主治医に相談してくださいね。

次回は第2部、サルコペニアを予防する生活習慣についてご報告いたします。

(薬剤科 成田 千津)

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