東名厚木病院

神奈川県がん診療連携指定病院

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糖尿病外来部門のご紹介

2019年2月8日

今回は、とうめい厚木クリニック・糖尿病外来の最近の取り組みについてご紹介したいと思います。

【糖尿病の理解~糖尿病教室~】

糖尿病をコントロールして合併症を防ぐには、糖尿病という病気についてよく知ることが大切です。そのため糖尿病内分泌科・野口医師が2018年5月~糖尿病教室を毎月開催しています。(概要は下図の通り)初めての方にもわかりやすくご説明していますので、通院中の方はもちろん、患者さんのご家族、肥満傾向があり今後糖尿病が心配な方などお気軽にご参加ください。

(注)2020年10月14日は都合により休講となります。

【糖尿病足病変~フットケア~】

高血糖が長く続くと、糖尿病患者さんの足は神経障害によって感覚が鈍くなったり、血流が悪くなったり、免疫が十分働かなくなったりして、小さな傷から潰瘍・壊疽(腐ること)に至り、足切断を余儀なくされることがあります。糖尿病担当看護師は、そうした足病変のリスクが高い方について、傷を作らないよう正しい足のケア方法についてご説明したり、医師の指示に基づき傷の処置をしたりしています。毎年2月10日はフットケアの日です。ご自身の足をよく見て、傷や変色など、少しでもおかしいなと思ったらお気軽にお声がけください。

【糖尿病性腎臓病~糖尿病透析予防外来~】

糖尿病の方の約3~4割に腎臓の合併症があると考えられています。適切な管理をしないでいると、自覚症状がないまま腎臓の機能が低下してしまい、生命維持のため透析(血液を浄化して体内に戻す)治療等が必要になります。日本では新しく透析導入になる方の4割強が糖尿病によるものであり、患者さんのQOL(生活の質)が損なわれること、医療費の増大につながることから、糖尿病患者さんの透析予防は喫緊の課題となっています。ただ糖尿病性腎臓病では、比較的早期に管理を強化すれば透析を予防・遅延させることができるのもその特徴です。具体的には、血糖・血圧・脂質管理、禁煙など、自己管理と薬剤による多面的治療が必要で、通常外来より十分時間を取ってご説明ができる専門外来<糖尿病透析予防外来>を開設しています。蛋白尿やアルブミン尿、腎機能低下を指摘されている糖尿病患者さんで、透析を予防したい、とお考えの方は是非主治医や糖尿病外来の看護師にご相談ください。

【質の高い血糖管理に向けて~持続グルコースモニタリング~】

糖尿病合併症を防ぐにはHbA1c(過去1~2か月の平均血糖値を反映する数値)を低く保つことが必要ですが、低血糖がないこと、大きな血糖変動がないことも大変重要です。昨年当院で導入したフリースタイルリブレ(アボット社)は、500円玉程度の小さなセンサーを腕などに装着して、測定器でスキャン(駅の改札でSuicaをかざすように)するだけで、血糖値に近い皮下のグルコース値を知ることができるツールです。1日数回の指先採血による血糖測定では気づけなかった低血糖、高血糖、血糖値の動きを知ることによって、食事の摂り方や運動の仕方を見直して質の高い血糖管理に繋げることができます。保険適応があるのは、注射療法を行っている方で低血糖があるなど血糖コントロールが不十分な方となります。関心のある方は、担当医や糖尿病外来看護師に相談してみてください。

糖尿病療養指導士・外来看護師 上杉 美樹

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