東名厚木病院

神奈川県がん診療連携指定病院

認定

ブログ

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と糖尿病

2020年6月13日

新型コロナウイルスの感染が世界中で広がっています。新型ウイルスに感染した人の80%以上は軽症で、すでに治癒した人も多く、感染した人の98%は生存しています。無症状のケースも少なくありません。しかし、20%で呼吸困難が生じる重症や呼吸不全に至った例が報告されています。

高齢者や持病として高血圧、糖尿病、心血管疾患、慢性呼吸器疾患などがある方では、新型コロナウイルス感染症の重症化のリスクが高まるとされています。

血糖値が高い状態では、ウイルスや細菌などに対する抵抗力が落ちるため、感染症にかかると悪化しやすくなります。

感染の予防に努め、良好な血糖コントロールを維持することがとても大切です。

感染症対策
・ 石鹸による手洗い、手指消毒用アルコールによる消毒を行う。
・ マスクをつける。咳やくしゃみをするときに口をティッシュで覆うなどして撒き散らさないようにする。

3密(3つの密)を避ける!
3密(3つの密)とは、密閉、密集、密接のことです。
コロナウイルスの集団感染を防ぐため、この3つを控えることが求められます。

密閉
・窓がなかったり、換気が十分できない場所のことです。

密集
・ 人がたくさん集まったり、少人数でも近い距離で集まることです。
混雑した場所、集会や会合などがこれにあたります。

密接
・ コロナウイルスの感染経路の一つである飛沫感染(くしゃみや咳によるしぶきによる感染)を防ぐため、厚生労働省では、保つべき距離として相手との距離を2m程(最低でも1m)取ることを推奨しています。

体調が悪く食事や栄養が十分摂れない時(シックデイ)の対応
・食欲がなくても水分と炭水化物を摂るように努めて下さい。
・水分は1日1000〜1500 ml、炭水化物は1日100〜150 g摂取しましょう。
・糖尿病の薬には、食事量の変化により減量や中止が必要なものがあります。インスリン注射量や糖尿病のくすりの服薬量が判断できないときは、病院に連絡下さい。

糖尿病を悪化させないために

間食
自宅で仕事をしたり、1日の多くを自宅で過ごすことが増え、間食が摂りやすくなっているかたも多いのではないでしょうか? 間食やだらだら食べて過ごすことは避けましょう。

運動不足
外出の自粛のため、運動不足となっているかたもいるではないでしょうか?
・自宅で体操や筋力トレーニングを行うことができます。
・ 屋外の運動は、少人数で、すいた時間に、すいた場所で行いましょう。

糖尿病の定期受診はどうする?
糖尿病は継続して、検査と治療を受けることが重要な病気です。
糖尿病の診療の予約をとっている糖尿病患者さんは、通常通り受診しましょう。

受診する際も感染症予防を徹底することが重要です。
咳が出る人はマスクの着用を忘れないようにしましょう。

糖尿病・代謝内科 堀 賢一郎

Copyright © Sanshikai All Rights Reserved.