東名厚木病院

神奈川県がん診療連携指定病院

認定

コラム

肺炎のリハビリテーション

肺炎について

近年、日本では高齢化社会の進行と共に肺炎患者が増加傾向にあります。特に65歳以上の高齢者においては、肺炎が死亡原因の上位を占めており、その予防と回復支援が大きな問題となっています。肺炎を発症し、入院治療を受けた後多くの方が「息切れ」や「体力低下」といった後遺症に悩まされています。これらの症状は、ADL(日常生活動作)の制限や再入院の増加につながるため、退院後も適切なケアが不可欠です。このような背景から、肺炎後の治療には薬物療法だけでなく、呼吸リハビリテーションが重要な役割を果たします。

 

呼吸リハビリテーションについて  

呼吸リハビリテーションとは、呼吸器疾患で生じる息切れや咳、痰などのつらい症状を緩和し、毎日を健やかに過ごすための治療法です。具体的な方法として「コンディショニング」「運動療法」「ADL(日常生活動作)指導」があります。

コンディショニングは円滑に運動を行うための準備調整です。コンディショニングの種類は呼吸法の練習1)やストレッチ2)、リラクゼーション3)などがあります。コンディショニングを行う事で運動に対する不安が軽減し、呼吸が楽になる効果があります。

運動療法は、持久力トレーニングが一般的であり、ウォーキング4)、自転車エルゴメータ5)、階段昇降等6)があります。持久力トレーニングと併せて実施すると効果が高いのが筋力(レジスタンス)トレーニングです。筋力トレーニングは、手足の運動だけでなく、呼吸筋のトレーニングを行う事で呼吸困難の軽減や、持久力向上に効果的です。全身持久力・筋力トレーニングは週3~5回実施することが望ましいとされています。

ADL(日常生活動作)トレーニングは、向上させたい具体的な動作に対して介入を行います。着替えで腕を上げる動作や排便動作での一時的に息を止める動作、靴下を履く事で生じるお腹を圧迫する動作は息苦しさに繋がるため避けて生活しましょう。一方で、食卓を肘がつける高さに設定することや、よく使う物は腕を上げない高さの場所に置くこと、玄関には安定した椅子を置くことで無理なく生活が送れることにつながります。

ここまで呼吸リハビリテーションについて紹介しましたが、肺炎の予防には十分な食事、睡眠、適度な運動によって基礎体力をつけておくことが大切です。皆様も生活を見直し、健康維持に努めましょう。

 

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